一般社団法人 日本エネルギー学会
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会長メッセージ

会長メッセージ

会長:救仁郷 豊(くにごう ゆたか)
東京ガスエンジニアリングソリューションズ(株)取締役会長

  「これからの日本エネルギー学会への期待」
 
第26代会長に選任されました救仁郷 豊です。
日本エネルギー学会ですが,みなさまご案内の通り官学産の連携によって日本そして世界が抱えるエネルギー関連の諸問題を解決していくことをミッションとしております。目下の優先課題は,我が国のエネルギー政策の基本目標である,供給安定性(Energy Security),経済性(Economy)及び環境適合性(Environment)の確保,さらには安全性(Safety)の達成つまり3E + S です。
しかしながらこれらを達成するための要素間には「3E のトリレンマ」の関係が存在するため,現在そして将来の条件下においてこれらをバランス良く達成していくことが重要となります。
この3E + S に対する現在のソリューションは,2014年4月に閣議決定されたエネルギー基本計画の達成ということになります。この基本計画ですが,その達成には原子力の推進,再生可能エネルギーの最大限導入,省エネルギーの大幅な推進等々いくつもの極めて厳しい技術的課題が残されています。恐らくこれらの課題を一挙に解決してくれるような単一のソリューションは存在しないでしょう。そのような状況下で当学会が果たす役割は様々なイノベーションを統合化したベストソリューションを提供することにあると思っております。
当学会には12 の異なる技術分野からなる部会と4つの支部が活発に活動しています。こうした幅広い技術の多様性が大きな特徴です。当学会のもう一つの多様性は官学産の連携にあります。3E + S の達成には,このような異なる技術間の横の連携での議論,そしてそれぞれの異なる立場からの議論とを重ねていくことが極めて重要であり,このことこそが当学会の多様性を活かした統合化ソリューションを創造する原動力です。
ただしこの目指すべきベストソリューションに到達するまでには,これまで積み上げられた取り組みだけでは超えられない大きなハードルがあります。これを乗り越えて先に進んでいくためには,私は山地前会長が提唱されていらっしゃる,二つのディカップリングというところに大きな鍵があるものと思っております。経済成長とエネルギー需要,そしてエネルギー利用とCO2 排出という二つ強い相関のディカップリングをいかにして進めるか。前者は省エネであり,後者はエネルギーの脱炭素化ですので,すでに取り組んでいるとも言えますが,目指すべきベストソリューションはこれまでの延長上にはないでしょう。そこには大きな発想と価値観の転換が必要です。発想の転換には前述した当学会がもつ多様性が不可欠ではないでしょうか。価値観の転換には,自然科学と社会科学の融合した議論が必要であり,これも山地前会長が当学会の活動に取り組んできていただいた「エネルギー学」の視点での議論が重要となります。
このように我が国の最重要課題である,「エネルギー問題」を解決していくにあたって当学会が果たすべき役割は極めて大きいものがあります。そのためには会員みなさまの相互の議論,そして各部会,各支部での活発な議論が進むことが重要です。
私も議論の場が広がるよう尽力して参る所存ですので,みなさまにおかれましては,引き続きこうした本学会の活動に積極的にご参加いただくと同時に今後とも変わらぬご支援を切にお願い申し上げます。