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ア・ラ・カルトのページ

 このページは重質炭化水素に関連する用語、話題を書き込みます。統一的な構成になってはいませんが、ご容赦ください

 

シェールオイル

 現在、シェールオイルは2種類の意味を持つ。
  ① オイルシェールから乾留で生成した原油。
  ② 岩盤の隙間に貯留された原油成分もシェールオイル、米国ではタイトオイルと呼ばれる。

 

タイトオイル

 頁岩や砂岩の隙間に貯留された原油。比較的軽質で、回収も容易なことからオイルシェールよりも早く開発される見通し。

 

オイルサンド

 原油の揮発部分が消失し、残ったビチューメンが砂の表面や粒子の間に付着したもの。油の部分はビチューメンという。
 Webでオイルサンドを検索すると、これ以外に、砂に重質油を混ぜた表面補修剤のオイルサンドがヒットするが、中味は別物。

 

オイルサンドとオイルシェール

 両者は混同されることが多い。オイルサンドはビチューメンという超重質の油が砂に付着したもので、高温にすれば、溶けて流れ出すし、溶剤に溶ける。オイルシェールはケロージェンという、高分子が岩と一緒に堆積したもので、溶剤には溶けず、通常は熱で分解して蒸発したものを回収する。
 オイルサンドビチューメンは超重質油であり、オイルシェールは灰の多い(80%以上)石炭の素のようなもの。

 

非在来型原油類似資源

 この言葉を聞いたことがない方も多いと思う。「現在ほとんど使われていない石油のようなもの」という意味。主にオイルシェール、オイルサンド、超重質油をさす。「ほとんど」というのは、昔または現在でも世界のごく一部では使われているため。大量に使われだすと、この名前を外される。

 

重質油,超重質油,ビチューメン

  いくつかの定義があるが、簡単なものは、
   API比重 10~22°:重質油 (heavy oil)、10°以下:超重質原油(extra heavy oil;)
とするもの。超重質原油のうち、油層内で流動性のないものをビチューメンという。
 ベネズエラのオリノコ原油は油層の温度が高く、流動性があるので超重質油、カナダのオイルサンドビチューメンは油層温度が低く、流動性がないのでビチューメン。

 

SCO

  合成原油。Synthetic Crude Oilの略。重質油などを分解処理し、既存の原油と同等、またはそれ以上の品質に調整したもの。一般に重質油成分や硫黄が少ない。

 

DilBit、SynBit

 オイルサンドからの油を輸送するときの形態。オイルサンドビチューメンは常温で流動性がないので、パイプライン輸送などで流動性を持たせる方法がいくつか考えられている。
 DilBitはビチューメンを溶剤に溶かしたもの、SynBitはSCOに溶かしたもの。溶剤にとかせるビチューメンの量はそれぞれ異なる。このほか、SCOそのものを輸送する方法もあるが、DilBit、SynBitよりもコスト高。

 

API比重

 アメリカ石油協会(American Petroleum Institute)が制定した比重の表現方法。値が小さいほど重質。たいていの油製品は0~100の間に入る。通常の比重へは以下の式で換算できる。
   比重(60F/60F) =141.5/(API比重+131.5)
60Fは、華氏60度のこと。 業界では広く流通しているが、専門外の人の頭を悩ませる単位。

 

華氏

 米国で広く使われている温度の単位。厳寒の冬の気温から人間の体温までが0~100の範囲に入る。摂氏との換算は、
   C = (F-32)×5/9、 または F = 1.8C+32
覚えておくと便利な値は、32F=0℃、60F=15.6℃、100F=37.8℃、212F=100℃、650F=343℃、1000F=537.8℃、650Fは軽油と重油の境界、1000Fは留出油と減圧残油との境界の目安となる。

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