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活動記録

石炭科学会議での招待講演および重質油部会合    2019年1月18日更新

 第55回石炭科学会議(2018年10月29~30日、於北九州)でハイドロカーボノミクス関連テーマで以下2件の招待講演を実施しました。
 (1) Hansen溶解度パラメータの高分子炭化水素への応用およびHansen溶解球法の適用事例
  (関西大学)○山本秀樹
 (2) アスファルテンのモデル分子合成の試み
  (産総研)○森本正人
 
 山本先生のご講演はHSPが重質油のみならず、化成品や化粧品の合成にも非常に有効なこと。HSPの決定法が溶解度球法の開発により、著しく容易になったこと、およびその方法を分かりやすく解説され、森本氏のご講演はアスファルテンを合成するというアイデアに至るアスファルテン解析の歴史を興味深く語られた上に、アスファルテン合成が今後どのように活用できるかの見通しを述べたものでした。道のりはまだまだ長いと思わせるものの、だからこそ基礎分野として面白そうという印象でした。お二方のご講演は、いずれ「えねるみくす」に掲載していただくことを計画しています。
 また、重質油部会を開催し、ハイドロカーボノミクス分科会の今後の取り組みについて議論しました。今後、ペトロリオミクスで培われた技術を石炭などの他の炭素資源に適用する際、どのような分析法を組み合わせ、必要な分析がどこで可能かという指針を「標準レシピ」として構築することを、ペトロリオミクス分科会の長期目標とすることで合意しました。
 

ハイドロカーボノミクス分科会設立記念セッション開催      2016年11月4日更新

2016年10月27日(木)に福山市(広島)で開催された第53回石炭科学会議でハイドロカーボノミクス分科会設立記念セッションを開催しました。
内容は以下の通りです。
2-29.ペトロリオミクスの概要、(出光興産)○田中隆三,(JPEC)中村勉
2-30.坑底流体試料からの油層内アスファルテン析出圧力の推定、(INPEX)○宮川喜洋、五十嵐雅之、渡辺拓己、前田治男、矢澤仁徳、米林英治
2-31.Construction of Digital Oil and its Application to Solutions of Asphaltene Problems、(東京大)○梁 云峰
2-32.バイオマス熱化学反応解析の深化と課題、(九州大)○則永行庸
2-33.コールタール工業の現状と課題、(新日鉄住金化学)○相原洋一,堀部和義,(シーケム)北山拓郎、道古義治
 

2015年度重質油部会勉強会                 2015年12月15日

2015年12月10日(木)に重質油部会の勉強会を家電会館で行いました。
 今回は、本年6月に開催されたPetro Phase国際会議で報告されたアスファルテン分子を「視る」技術に関連して、まず石油エネルギー技術センター田中隆三氏より「アスファルテンの分子構造と凝集挙動」というタイトルでアスファルテン研究の現状を紹介していただき、次に東京大学大学院理学系研究科特任准教授 原野幸治先生に「最先端の顕微鏡技術を用いた単一有機分子観察」とのタイトルで講演していただきました。
 前述の報告は原子間力顕微鏡(AFM)を用いた技術でしたが、原野先生らはTEMを用いて有機分子の動的挙動を撮影する技術を開発されています。今後、より鮮明な映像を取る技術を開発されるそうで、その結果が楽しみです。
 勉強会終了後、近くの居酒屋で懇親会を行い、楽しい時間を過ごさせてもらいました。

2014年度重質油部会勉強会                  2014年11月25日

 2014年10月30日(金)に重質油部会の勉強会を家電会館で行いました。
 最初に関浩幸氏より、重質油部会担当の特集号企画の現状の報告をしていただき、今後のテーマについて部会員より意見を出し合いました。これにより、いくつかの新規規格の見通しがついたと思います。
 続いて今年度に定年を迎えた杉本氏と佐藤のプレゼンテーション、およびディスカッションを行いました。杉本氏は触媒寿命の加速試験評価法およびスラリー床の成果、中国での石炭液化技術の現状の紹介、佐藤は研究室における分析技術のノウハウおよびそのバックデータの紹介を行いました。
皆さんの今後の研究に少しでもお役に立てれば幸いです。
 勉強会終了後、近くの居酒屋で懇親会を行い、楽しい時間を過ごさせてもらいました。

2013年度重質油部会勉強会                 2013年5月16

 2013年5月16日(木)に重質油部会の勉強会として、石油天然ガス・金属鉱物資源機構 技術センターの見学を行いました。参加者8名と少なめでしたが、同所の油層評価のためのMRIを始めとする実験装置、MRIタンデムMSなどの最新鋭の分析機器を見学させていただき、これら分析機器を自分の研究ではどう使えるかを想像しながら、楽しい時間をすごさせていただきました。
 また、上流で用いる原油精製装置やオイルサンドビチューメンの回収に伴う装置や水の問題など、私達が認識しておかなくてはならない問題の共有を図ることができました。
 これらの知識は今後の重質油研究におけるバックグラウンドとして、研究の意義付けに大いに役立つものと思います。今回の見学が、今後、地に足のついたの研究開発に貢献できることを期待して、見学会を終えました。

2012年度重質油部会勉強会                  2012年11月9日

 2012年11月9日(金)に重質油部会の勉強会として、石油エネルギー技術センター基盤技術研究所の見学を行いました。参加者7名と少なめでしたが、同所の「ペトロリオミクス研究棟」に設置されているFT-ICR-MSおよびその他の分析装置の見学をさせていただきました。
 その後、MS/MSによるExxsonMobilの特許・論文を題材に芳香族化合物の関数の識別、芳香環系の単量体、多量体の見分け方などについて、有意義なディスカッションを行うことができました。今後、国内の装置でこのような分析が可能になることを期待して、見学会を終えました。

2011年度重質油部会勉強会                  2011年11月16日

 2011年11月4日(金)に重質油部会の勉強会として、「ペトロリオミクス研究の進め方」というタイトルで石油エネルギー技術センターの田中隆三氏の講演とディスカッションを行いました。当日の部会員およびオブザーバーの参加者は10名でしたが、石油エネルギー技術センターでこれから主流となるホットなテーマということで、2時間半の講演とディスカッションの時間が不十分であったとの印象でした。体力的には限界かと思いますが。
 今回のディスカッションで新しい分野のペトロリオミクスの概念を共有できれば幸いです。

日本エネルギー学会誌特集号                  2010年11月22日

 重質油からの燃料製造の総説特集を日本エネルギー学会誌89巻11月号に掲載しました。

2010年度第1回重質油部会勉強会                 2010年10月28日

 2009年6月19日(金)に重質油部会の勉強会を重質油部会員、ゲスト、オブザーバー計15名の参加の下、北海道大学で開催しました。今回の話題は以下の3件でした。1.宮林恵子先生(北陸先端大)FT-ICR-MSによる重質油の分析(仮題)
2.田中隆三(出光興産)LD-MSによるアスファルテンの分子量分布
3.佐藤 信也(産総研) GPCによる分子量測定の問題点
各話題につき講演約15分、質疑約45分という質問に重点を置き、有益なディスカッションを行いました。

2009年度第1回重質油部会勉強会                  2009年6月19日

 2009年6月19日(金)に重質油部会の勉強会を重質油部会員、ゲスト、オブザーバー計15名の参加の下、北海道大学で開催しました。今回の話題は以下の3件でした。1.宮林恵子先生(北陸先端大)FT-ICR-MSによる重質油の分析(仮題)
2.田中隆三(出光興産)LD-MSによるアスファルテンの分子量分布
3.佐藤 信也(産総研) GPCによる分子量測定の問題点
各話題につき講演約15分、質疑約45分という質問に重点を置き、有益なディスカッションを行いました。

日本エネルギー学会誌特集号                   2008年10月29日

アスファルテンの総説特集を日本エネルギー学会誌86巻10月号に掲載しました。

日本エネルギー学会誌特集号                   2008年3月25日

 水を使った重質油処理の総説特集を日本エネルギー学会誌88巻3月号に掲載しました。

2008年度第2回重質油部会勉強会                2008年9月8日

 2008年7月25日(金)に重質油部会の勉強会を重質油部会員、ゲスト、オブザーバー計14名の参加の下、北海道大学で開催しました。今回はゲストの北大増田先生に水蒸気を用いた重質油分解、東北大木下先生に直前にカナダで行われたOilSand
& Heavy Oil Technologies 2008のトピックス、新日本石油関氏にワックス水素化分解触媒の開発、という3件の話題を提供していただき、さらに増田先生の研究室を見学させていただきました。

重質油部会勉強会:「Multiscale theory and modeling for heavy oil upgrading」講演 2007年3月30日

 2007年3月23日(金)にカナダの Dr. Andriy Kovalenko(国立ナノテクノロジー研究所)による標記の講演会を重質油部会の勉強会のイベントとして行いました。部会員4名を含む、10-12名程度の参加者がありました。
 講演内容は、講演者のKovalenko氏が開発した分子軌道法の特徴、そのナノカーボン分子への適用例、重質油と溶媒系への適用例など、重質油の計算科学への応用の結果です。
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