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バイオマス関連行事報告

低エミッション・高効率化に向けた将来型燃料に関する展望

2018-01-29
自動車技術会№ 15-17シンポジウム「低エミッション・高効率化に向けた将来型燃料に関する展望」が2018年1月29日に東京の発明会館ホールで開催されました。講演を以下に紹介させていただきます。/matsumura
 
 
バイオマスからの代替燃料の製造について
広島大学 松村 幸彦
バイオ燃料の導入に向けたこれまでの政策動向を紹介。また、バイオエタノールとバイオディーゼルの生産原理、その他のバイオ燃料の生産原理を紹介。
 
微細藻類ナンノクロロプシスを用いたバイオ燃料生産の可能性
東京工業大学 太田 啓之
ナンノクロロプシスという微細藻類を用いて油脂を蓄積させる検討。ゲノムの解析を行い、トリグリセリドの2位の脂肪酸を導入するのがポイントとして、この酵素が油滴表面や小胞体で作用していることを確認。
 
触媒反応を用いたバイオディーゼル燃料の性状改善
滋賀県立大学 河崎 澄
FAMEの質を良くするために、二重結合の両側の官能基の組み合わせを変えるクロスメタセシス反応を利用する検討。1-ヘキセンを反応させ、低温流動性の向上を確認。
 
JATOP ディーゼル車バイオ燃料研究
(一財)石油エネルギー技術センター 福田 一樹
FAMEは酸化安定性が悪かったり、低温で固まりやすかったりする。これを高濃度(5%以上)導入した場合の燃焼特性を確認。天然抗酸化物質が含まれていると酸化安定性が向上。
 
高濃度バイオ燃料使用時におけるディーゼルエンジンのノズルデポジットの堆積メカニズムの考察
昭和シェル石油㈱ 呂 梁氏
高濃度のBDFを用いてデポジットの様子を観察。亜鉛を2 ppm添加。100, 200 h後、デポジットを分析。インジェクタ出口側により多くデポジットを確認。
 
GTL エマルジョン燃料を用いた革新的燃焼コンセプトの提案
~スモークレス拡散燃焼による大幅なエミッション低減~
㈱豊田中央研究所 稲垣 和久
将来的にGTLが利用されることを視野に入れて最適な燃料を考える。GTL燃料のセタン価が高すぎて、拡散燃焼によるススが出ることを考慮して、GTLの水エマルジョンを検討。
 
燃料の分子構造から見たガソリンエンジンにおける熱効率向上の可能性
JXTG エネルギー㈱ 小畠 健
乱流強化と反応速度向上で燃焼促進ができるというシミュレーションをもとに層流燃焼速度の速い燃料を検討。耐ノック性も考慮。エタノールやアニソールなどを用いて燃焼特性を確認。
 
産総研における新燃料を含むエンジン研究開発動向
(国研)産業技術総合研究所 小熊 光晴氏
産総研でのエンジン研究をDME、EGRのデポジットについて紹介。DMEについては潤滑性などを確認。デポジットは排ガスをSUS管に通して生成、分析。また、話題として欧州のOMEを紹介。
 
以上です。
 
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