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バイオマス関連行事報告

第28回日本エネルギー学会大会

2019-08-07
第28回日本エネルギー学会大会が2019.8.7-8に大阪にある関西大学千里山キャンパスで開催されました。松村の聞くことのできた発表について紹介します。


特別講演
司会 古谷博秀(産総研)
 
株式会社日揮 藤村 靖
エネルギーキャリアとしてのCO2フリーアンモニアの合成実証とサプライチェーンの将来像
SIPの研究成果としてCO2フリーアンモニアの状況を紹介。


セッション3-4バイオマス(4)
座長 嶋田五百里(信州大学)

3-4-1 (東北大)○笠高宏洋, 熊谷将吾, 亀田知人, 齋藤優子, 吉岡敏明
スギとポリエチレンの共熱分解による炭化抑制とガス化促進
木材とプラスチックを共処理する検討。

3-4-2 (金沢大)〇Vo Cong Anh、Hiroshi Enomoto、Rizqi Fitri Naryanto、(群馬大)Chuntima Chunt、Reiji Noda
Tar Characteristics of Auto-thermal SmallDowndraft Gasifier using Cedar Pellets
杉ペレットのダウンドラフトガス化炉のタールについての検討。

3-4-3 (京都大)○サンドラ・アベ,河本晴雄
各種オイルパーム残渣の熱分解およびガス化特性
パーム生産残渣の熱分解とガス化を行う。

3-4-4 (京都大)○王嘉偉,南英治,河本晴雄、(マレーシア工科大)モド アスマディ
ブナ及びスギ細胞壁のヘミセルロースとセルロースの熱分解反応性
ブナと杉のヘミセルロースの違いが熱分解特性に及ぼす影響を確認


セッション3-5バイオマス(5)
座長 秀野晃大(愛媛大学)

3-5-1 (京都大)○セプティナ・イス・ヘリャンティ,南 英治,河本晴雄
抽出成分に着目したスギ心材および辺材の熱分解特性
杉の心材と辺材の熱分解特性を抽出物質から議論。

3-5-2 (京都大)○野村高志,南 英治,河本晴雄
セルロース炭化における5-HMFからのベンゼン環形成挙動
セルロースの炭化によって5-HMFから炭化物が生成する機構を議論。

3-5-3 (東工大)○椿俊太郎,中迫友希, (産総研)西岡将輝, (東工大)和田雄二
半導体マイクロ波加熱装置によるサセプターフリーなバイオマスの急速熱分解
マイクロ波を用いた加熱で、半導体を用いてマイクロ波を発生させることによって熱媒体(サセプタ)を不要とすることを提案。

3-5-4 (広島大)○廣瀬佑太,松村幸彦
ペレットストーブの改善に関する研究
ペレットストーブの煙が問題として、その発生量を決定。


セッション3-6バイオマス(6)
座長 椿俊太郎(東京工業大学)

3-6-1 (JCOAL) ○林 石英、橋本敬一郎、山田敏彦
CaO粒子によるタール改質実証試験
CaO を用いてタールを改質する検討。

3-6-2 (三重大) ○ 石原 篤 、 竹本慣志 、 橋本忠範 、那須弘之
ZnZSM-5-Al2O3複合担体担持NiMo硫化物触媒によるオレイン酸メチルの環化脱水素化分解反応
FAME を芳香族化する触媒の検討。

3-6-3 (京都大)○趙 媛媛,南 英治, 坂 志朗, 河本晴雄
流通式反応器とNi-Sn/TiO2触媒を用いた酢酸水溶液の水素化によるバイオエタノール生産-副反応とその影響-
酢酸から金属触媒を用いてエタノールを得る検討。

3-6-4 (京都大)○ルフィアナ・ヌルル・ヒダヤティ、趙 媛媛,南 英治, 坂 志朗, 河本晴雄
発酵により得られた酢酸水溶液からのTiO2-担持 Ru-Sn、Ni-Sn触媒を用いたバイオエタノール生産
酢酸のエタノール化をRu-Sn/TiO2 と Ni-Sn/TiO の両触媒で行う。


セッション3-7バイオマス(7)
座長 波岡知昭(中部大学)

論文賞受賞講演 (IHI)Dedy Eka PRIYANTO, 〇Chikako WADA,Naoki SATO, Shunichiro UENO,(京都大) KazuhiroMAE
Fly Ash Transformation and Fouling Tendencyduring Co-firing Biomass with Coal
混焼における灰の挙動を検討。

3-7-1 (京都大)○キキィ コーネリアサリ センビリン,坂志朗, 河本晴雄
多価不飽和脂肪酸からの炭化水素の生産
不飽和脂肪酸を酸化分解し、脱炭酸して炭化水素を得る検討。

3-7-2 (京都大)○ラティファ セニョリータ、南 英治、(トヨタ自動車)矢澤 義輝、林 倫、(京都大)坂 志朗
バイオディーゼルの低温特性に及ぼすジグリセリドの影響
ジグリセリド(DG)とBDFのほかの成分との相互作用を検討。

3-7-3 (福岡大)○戸髙昌俊、貞兼涼太、 コウハクルワサナ、正本博士、 重松幹二
バイオディーゼル製造により副生するグリセリンを用いたスギ木粉の酵素糖化前処理
BDF の副生グリセリンを酵素糖化前処理に使う検討。

3-7-4 (竹中工務店)○奈良知幸,山崎裕二,川尻聡,加藤利崇
メタン発酵による高油分有機性廃棄物からのエネルギー回収
メタン発酵にどれだけ油が入っても大丈夫かを試験。


以上です。とても暑く、松村はもう少しで死ぬところでした。大学の用があって、初日の午後から会場に向かったのですが、関大前駅についたら午後15:30の一番暑い時刻。しかしながら、どこにも日本エネルギー学会の表示がなく、そこからエスカレータを乗り次いで、歩いていったら第3学舎というところに着きましたが、どこにも学会の案内がありません。

とにかく4のつくところに、と思って向かっても、案内表示がほとんどなく、迷うばかり。さんざん暑い日差しの下を歩いた後、第2学舎の建物の事務室で道を聞きました。スマホの大会のホームページを示したのですが、4号館としか書かれていません。ところが、事務の方は、学舎ごとに4号館があるので、どれかわからない、と。結局、大学施設の予約状況を調べてくださり、第4学舎が借りまくられているので、ここだろう、と行き方を教えていただきました。

さらに暑い日差しの中を10分ほど歩いて建物に入り、ようやく受付をしたところで、息が苦しく、プログラムや領収書を受け取ったものの、動くことができません。受付の部屋の椅子に座らせてもらい、団扇で扇いで、息を整えるのですが、40分ほど、そこから動けませんでした。これが熱射病か、と改めて感心しましたが、本当に気がついた時には動けなくなっている、というのを実体験しました。

なんとか特別講演会場に移動しましたが、見かねた古谷様から扇子を貸していただきました。さらに、学会から帰る時には駅で前を歩いていた人が突然倒れて電車に接触、動き出していた電車は急停車して救急車とパトカーが出動。翌日も朝7時なのにもう暑くて歩くのが大変、と、とにかく暑さの厳しい状況でした。

それにしても、学会実行委員会はもう少しましな案内ができなかったのでしょうか。正門までいけば看板が出ていたといいますが、駅から一番近い門には何もなし。ホームページでアクセスを見ても、大学への行き方と、キャンパスマップのみ。どこにも第4学舎で開催している旨の表示はなし。駅の北口から出て町の中をあるいて正門を通るのが一番近かったようですが、それならその道を示した地図くらい、プログラムにも、ホームページにも載せてもらいたいと思います。今回、結局たいしたことはありませんでしたが、これで倒れていたら、学会を訴えるくらいはしたい気持です。

発表者を増やす、収益を上げる、というのも学会にとっては重要なのでしょうが、参加者の利便を考える、ということがなければ、会員が減っても仕方がないように思います。

学術的なコメントについては学会会員専用メニュー( //www.jie.or.jp/publics/index/376/ )を参照ください。
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