「エネルギー学」部会 沿革・設立経緯・趣旨

エネルギー学とは
エネルギー問題を総合的視点で捉え、工学や理学など自然科学から、哲学・文化・政治・経済など 人文科学、社会科学などの多くの分野を包括し俯瞰する新しい学術である。
『エネルギー学』によって、「人間にとってのエネルギーの価値」の基本概念を構築し、 複雑なエネルギー問題の解決に客観的、中立的で透明性のある学問的根拠を提供する。
エネルギーに関する既存分野で蓄積された学問的成果を基盤に、システム概念に基づく方法論を 用いて総合化することが『エネルギー学』の展開の基本的方向である。
※日本学術会議の社会・産業・エネルギー研究連絡委員会およびエネルギー戦略検討委員会における審議(平成10年1月 〜平成12年5月)の結果をまとめたものです。

沿革・歴代部会長
2001年日本学術会議の「エネルギー学」に関する最終検討結果を踏まえ、
 「エネルギー学」研究会が発足
2007年、「エネルギー学」部会設立
歴代部会長
 初代部会長:山地憲治 RITE理事・研究所長 2007年〜2010年
 2代部会長:内山洋司 筑波大学名誉教授   2011年〜2013年
 3代部会長:坂西欣也 産業技術総合研究所
            福島再生可能エネルギー研究所所長代理  2014年〜

部会設立までの経緯
 1997年に片岡会長は、今後当会が取り組むべき分野として「エネルギー学」を提言されました。それ以来「エネルギー学」は重要課題として会長に引き継がれ、2000年5月に審議を終了した日本学術会議の 「エネルギー学」に関する最終検討結果報告を受けて、当学会は「エネルギー学」に関連する具体的な活動に着手しました。
 2001年6月に開催された定例理事会にて「エネルギー学研究会」の発足が承認され、 本格的な活動をスタートすることになりました。
 そして、これまでの研究会活動の成果として、2006年11月の定例理事会にて「エネルギー学」部会の発足が承認されました。

部会設立の趣旨(設立趣意書より)
 「エネルギー学」について、日エネ誌・創立80周年記念特集号において、「エネルギー問題を総合的視点で捉え、工学・理学などの自然科学から哲学、文化人類学、社会学、経済学等の人文・社会科学まで多種多様の分野を包括しうるような俯瞰する知としての新しい学問」と紹介されている。また、「エネルギー学を考える」(学術会議叢書4、(財)日本学術協力財団)では、その学問体系確立の必要性が述べられており、学融合、俯瞰的視点、エネルギー・環境問題の根本的解決、真の持続可能社会システムの構築等のキーワードが挙げられている。
 このような状況を鑑みて、2001年11月より日本エネルギー学会でエネルギー学研究会が発足した。エネルギー学研究会では、まず「エネルギー学」に対する哲学、学融合、文化人類学、エネルギー経済学、エネルギー教育、及び持続可能な消費等をキーワードとする種々の学問や研究領域からのブレインストーミングを行った。また、エネルギー学研究会の具体的な検討課題を抽出することを念頭に、1)生活におけるエネルギー利用の合理化、2)日本の森林の有効利用について、及び3)エネルギー学カリキュラムの検討、という3つのテーマについて、それぞれの検討内容と今後の展開について報告書をまとめた(フェーズ I)。引き続き、エネルギー学研究会フェーズIIでは、1)エネルギー学・学融合分科会、2)エネルギー学・エネルギー教育分科会、3)エネルギー学・エネルギー政策分科会の3分科会で個別活動しつつ、日本エネルギー学会全体での位置付けを明示することを目指して活動を継続している。
 今後、この「エネルギー学」に関する検討を持続的に発展させるためには、他学会や関連研究機関との積極的な連携を図るとともに、関連する多分野の研究者を結集して積極的な活動を行う必要がある。そのため、「エネルギー学」部会を設立することによって、学会内外での「エネルギー学」に関心を持つ研究者の連携を強化し、エネルギー政策やエネルギー教育など現実の諸課題への寄与を視野において、学融合に基づく学問体系の構築を目指す。