「効率的な木質バイオマス燃焼熱併給発電システムの開発  

井川清光、喜多照行、エネルギー・資源、vol.26 No.5(2005.9月号)309-312

エネルギー・資源学会第18回技術賞を受賞した内容の論文。
廃材や樹皮などを燃料として、高いボイラ熱効率および発電総合効率を目指した。


 粗悪な木質燃料(
不整形状・高い水分など)を利用するには、破砕・選別・乾燥など、前処理が必要となり、多大のエネルギーを消費する。その打開策として、排ガスの廃熱による乾燥を組み込む。
 著者らは、
能代木質火力において、発電とともに隣接するボード産業への乾燥熱供給や暖房熱供給を行った実績に基づいて、本論文を構成した。
 
木質燃料9t/hを消費して、発電量3MW、425℃蒸気34t/h、うち24t/hを熱需要家へ送っている。生材の水分は50±10%、これを排ガス熱で乾燥する。排ガス4万m3N/h・180℃/入口→150℃/出口、によって1.5GJ/hを乾燥利用する。これによりボイラ熱効率は80%→86%に上昇した。
 燃焼炉は
スプレッダtraveling式ストーカで、燃料塊ほど滞在燃焼時間が延びるようになっている。排ガス中の未燃分はサイクロン灰から巨粒として篩い分けられ、炉へ返送される。
 経済効果としては、
水蒸気単価/tを \1000→¥500に、電力単価/kWhを ¥10→¥7.5に、それぞれ引き下げた。

大量の熱需要が直近に存在することを背景に、コジェネを推進した好例である(書評:sano)