◆「第2回国際木炭イニシアティブ」◆
2nd International Biochar Initiative→7-0811
2008.9/8〜10/英国・ニューキャッスル
国際炭やき協力会 事務局長・広若 剛「 File11.Biochar会議」
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”日本の森林を育てる薪炭利用キャンペーン メールマガジン”からの転載です。
嶋田俊平様(日本の森林を育てる薪炭利用キャンペーン実行委員会事務局)には、お取次ぎ有難うございました。/佐野寛
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7.コラム「炭 わが人生」
参加の目的は、炭やき銀爺こと杉浦銀治(国際炭やき協力会・会長)の炭の農林業利用に関する30年の実績を発表するためである。
この会議はアメリカ・コーネル大学の土壌学者ヨハネス・レーマン教授が中心となって開かれているもので世界中から急にわんさかと炭の土壌利用に関する専門家が集まる会議となっている。
きっかけはヨハネス教授を中心として行われたテラ・プレタ・ド・インディオ(インディオの黒い土)と呼ばれる土壌の研究である。
この土はアマゾン川流域に1〜15ヘクタールの大きさで散在しており、熱帯土壌としては例外的に肥料なしでも高い生産性を保ち、連作も問題なしという貴重な土だ。これは厚さ2mに及ぶ炭と生ごみ、陶器の破片の混合層からなっており、2500年前から500年前にかけてインディオによって作られたものだということが分かっているが、なぜ、どんな方法でこれを作ったのかはこれからの研究が待たれているところだ。
この研究によって、炭をうまく使えば今流行の炭素削減と食糧問題の解決が同時に実現されるかもしれないという期待感で研究者や企業、金融、国連関係者までもがどどっと詰めかけ、レセプションを含め4日間の会議に40カ国から225人の参加者が集い、79の研究成果を示すポスターが展示された。ティーブレイクにはあちこちで情報交換の輪ができ、各セッションでも活発な意見交換がなされた。
銀爺の講演は私が代読する形でパワーポイントを使って行ったのだが、83歳の東洋人がテラ・プレタより先に炭の土壌利用の研究をしていたことに盛大な賞賛の拍手が送られ、銀爺もご満悦であった。
だが、やたら数だけは多いポスターを見ていると、この分野の研究がつい最近始まったこともあり、日本の炭に関する研究の20年前を見ているようだった。しかし欧米人というのは良い意味でもシンプルなので「Go」となったらすごいスピードで成果を上げるものだから日本もうかうかしてはおられない。
そこでこの会議に参加 した日本人研究者を中心にJapan Biochar Initiativeを立ち上げることになった。 日本のこれまでの研究・実践蓄積を彼らの動きと連動させ、日本ならではの貢献をしたいと考えている。読者の中に志を同じくする方がいらっしゃればご連絡を願いたい。
ところでIBI(International Biochar Initiative)はその主要な趣旨として農林廃物炭の土壌施用によって炭素削減に寄与することを謳っているが、当薪炭利用もそうだけどあまり炭素削減に軸足を置かない方がいいのではないかと個人的に思っている。というのは「温暖化防止のために炭素削減すべし」というのはどうやら国際的な常識とはなり得ない可能性があるということ(代表的なものは赤祖父俊一氏の論説)と、より近い将来問題となってくるのはエネルギーと食糧が不足する可能性の方だと思うからである。
だから炭を土壌に施用すれば炭素排出権の分だけ得をする(あるいは補助がつく)というシステムを目指すと排出権価格が決まらなければ農家レベルでは取り組みが一向に進まないことになってしまい、炭を上手に利用した食糧生産技術の発展まで阻害される虞がある。
基本的には農業用木炭も燃料用の薪炭もシンプルにローカルマネーで循環していくような地産地消のモノであって欲しい。
IBIの議論を聞いていて、そんなことを改めて感じた次第である。
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---008-0811終.
