2009.9/16〜18/広島大学
第41回化学工学会秋季大会
バイオマスについては、エネルギー部会・バイオ部会・環境部会の合同セッションが初日はAA会場、2,3日目はX会場で行われました。逐次、発表を紹介させていただきます/matumura
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抄録者:松村、###宗綱
追加コメント、抄録を歓迎します/sano
ーーー初日(AA101〜125)ーーー
AA101 バイオマス熱分解ガスを動力とする流動層のためのバイオマス供給方法の検討/西村ら(群馬大)
バイオマスのガス化によって生成したガスそのものを流動化ガスとして用い、流動化に必要な水蒸気量ならびに動力の削減を試みる。流動化に必要な過剰ガス量を削減と。
AA102 流動層バイオマスガス化における廃棄物系触媒の好適反応条件/齋藤ら(群馬大、APEX)
廃レンガを触媒として流動層バイオマスガス化を行う。熱分解ガスを上方から供給し、気泡流動層でタールを改質。水蒸気濃度30-50%、FeOの状態、バイオマス供給速度大が好条件と。
AA103 木質バイオマスの炭化を利用した新発電燃料製造プロセスの開発/高橋ら(信州大、RITE)
木質バイオマスを炭化してエネルギー密度を高め、輸送コストを低減する提案。炭化によるエネルギー収率の低下を防ぐために生成した炭化物を用いてタールを回収、熱量の83%を回収できる。5 MPaで成形して1100 kg/m3の密度、32.6 MJ/kgの発熱量を得る。
AA104 Effects of operating conditions of production of useful materials from jatropha shell /Patima et al. (Tokyo Inst. Tech.)
ジャトロファの油をとった後の殻について熱処理を行い、各生成物の収率分布ならびにタール中の有用化学物質を確認。炭は活性炭とする。タール中には酢酸、メタノールを主要成分として確認。
AA105 Fast pyrolysis of sewage sludge: Nitrogen containing species in products/曹ら(群馬大、群馬県産業支援機構)
下水汚泥の急速熱分解油の窒素含有量が高いため、これを低下させる検討の第一段階として窒素の挙動を確認。NH3、チャー中N、水溶性有機物Nが主要な移動先。
AA106 Catalytic behavior of a novel nickel-loaded brown coal char on decomposition of swine compost volatiles at comparatively low temperature/李ら(群馬県産業支援機構、群馬大)
バイオマスの低温ガス化に、簡単にニッケルをイオン交換して得た触媒を利用。ラボスケールの固定層反応器を用い、豚糞の熱分解で発生したタールを分解。無触媒の場合よりもガス化率が5倍以上に。
AA107 Preparation of EDLC using black liquor/趙ら(群馬大)
電気二重層コンデンサを、黒液を用いて生産。黒液の炭化温度、賦活温度、賦活時間の影響、比表面積と細孔径の静電容量への影響を測定。600℃で炭化、600℃で3 h賦活して42 F/gを得る。
AA108 イオン液体中へのセルロースの溶解とカルバメート化反応/山内ら(金沢大)
イオン液体にセルロースを溶解し、カルバメート反応を進行させて光学異性分離に用いるカラム充填剤を得る提案。イオン液体中で反応を進行させた後、メタノールで析出させ、生成物を分離、回収。
AA109 バイオマスの超臨界水ガス化におよぼす水密度の効果/長田ら(一関高専、産総研)
実バイオマスであるバガスを回分式反応器で超臨界水ガス化する時の水密度の影響を確認。水密度に対するガス化率の変化はS字型となり、低密度ではガス化剤としての効果、高密度では加水分解と溶媒の効果と考えられる。
AA113 バイオマス構成成分の加圧熱水中での酸化分解による有機酸の回収/岩井ら(京都大)
リグニンからの有用成分回収を目的として、リグニンスルホン酸塩水溶液を水熱酸化処理。蟻酸、酢酸、コハク酸の生成を確認。二酸化炭素の発生が同時に進行する。
AA114 加圧熱水処理によるモウソウチクからの有用物質生産/熊谷ら(九州大、佐賀大)
モウソウチクを回分式反応器で180〜260℃、5〜30 minの条件で水熱処理、生成物に有機酸として蟻酸、酢酸、グリコール酸、レブリン酸を、フラン類としてHMF、フルフラールを確認。
AA115 流通管型反応装置を用いた水熱処理によるヘミセルロースの可溶化・糖化/佐藤ら(信州大、物産フードサイエンス)
エノキダケの廃菌床の有効利用のため、20 kg/hのプラントで水熱処理を行い、キシロオリゴ糖の生成速度を解析。Garroteモデルで整理を試みる。
AA116 木質系バイオマスの酵素糖化に及ぼす熱分解前処理の影響/増田ら(名古屋大)
木質バイオマスに硝酸塩を加えて加熱処理することによってセルロースの結晶を崩して糖化を行う。硝酸銅でグルコース収率は向上するが、硝酸塩処理でセルロースの一部は分解。
AA117 Starch hydrolysis in the Couette-Taylor flow reactor/Robert et al. (Kobe U, Warsaw U Tech.)
軸上に回転円筒をおいた管型反応器でデンプンを加水分解。粘性が高くても扱え、伝熱特性も向上と。デンプンの加水分解を連続的に行いという。
AA118 酵素糖化による高濃度糖液の製造/種田ら(日揮)
高濃度エタノールを得るべく、原料の糖濃度を高めるために、加水分解特性を確認。酵素濃度、基質濃度を変えた実験を行い、生成物阻害の確認のために初期グルコース濃度も変化させて影響を見る。向流型酵素糖化プロセスを提案。
AA119 酵素糖化反応機構の検討/上野ら(日揮)
セルラーゼの有効利用を目指してその吸着特性を濾紙、コナラ爆砕物について確認。高温ほど吸着しやすく、濾紙であれば糖化が進むほど吸着したセルラーゼの一部が液相に戻ることを確認。
AA120 酵素糖化液の発酵特性に関する研究/池應ら(日揮)
実際に濾紙などを糖化した糖化液のエタノール発酵特性を確認。40 g/Lで実験。濾紙の場合もパルプ、爆砕物などの場合も発酵収率が合成培地の場合よりも良好。残渣の影響はほとんどない。
AA121 バイオエタノール省エネ濃縮・脱水プロセスの開発/北島、堀添(名古屋大)
エタノール発酵の脱水プロセスの省エネのために、エタノール水の気液平衡データを整理、プロセス計算ソフトで分離エネルギーを計算。自己蒸気圧縮式とn-ブタン添加抽出蒸留の組み合わせが適切と。
AA122 セルロース系廃棄物の配合によるコンポスト化過程でのアンモニア臭低減効果/多々良、中崎(矢崎総業)
コンポスト製造時のアンモニア臭を抑制するために、放線菌にセルロース基質を与えて成長させ、このときにアンモニアを消費させる。結晶性セルロースの添加でアンモニアが95%抑制できる。
AA123 廃タマネギを基質としたメタン発酵/鎌田ら(関西大)
廃タマネギのメタン発酵特性を向上させるため、150〜250℃で水熱前処理を行う。高温ほど可溶化は進行するが、ガス発生量は150℃が最も高く、高温ではメタン発酵阻害物質の発生が考えられる。
AA124 固体触媒を用いたバイオディーゼル生産におけるイオン液体の利用/中島ら(神戸大、群馬大)
バイオディーゼルの生産に酵素を有する細胞そのものを触媒として利用するホールセル触媒の利用を提案。メタノールによる失活を防ぐため、イオン液体にメタノールを加え、大豆油を加えて反応を進行。
AA125 海洋性細菌Alteromonas marina 由来キチン分解酵素の精製とその特性評価/松本ら(同志社大)
キチンからキチンオリゴ糖を得るための新規酵素を得るために、Alteromanos marinaを培養、酵素を精製してその有効性を確認。菌体外粗酵素溶液側にpH7〜8で有効な酵素を得る。
ーーー初日は以上です/matumura
ーーー2日目/−−−−
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今回の化学工学会でも、バイオマス関連の発表は多くあり、3日目も参加できないのが残念です。特にバイオ部会によって生物系を主としたバイオマスのセッションが設けられ、従来のエネルギー部会のセッションに加えて、活発な発表が行われました。各種の提案が行われ、検討が進められています。今後の展開が期待されます。/matumura
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