◆「バイオマスの利用技術の今後の展開と可能性」バイオマス関連研究会-合同部会(初)◆ <<NEW>> 007-0202
(報告者=松村、佐野(広島大,地球エネシス研) )
[時・所]2002.2/1)◆京都リサーチパーク
[主催]木質バイオマス利用研究会・バイオマス利用研究会・日エネ
バイオマス部会・化工エネルギー部会
・この会は満員札止めの盛況でした(申込倍率=約1.5倍!)
53ページの要旨集が発行されました.
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[内容]発表は4件.(☆木質バイオマスのポテンシャルと利用技術/☆わが国におけるバイオマス資源量とエネルギー変換技術/☆バイオエネルギーの導入に向けての検討状況/☆バイオエネルギー利用による循環型社会の構築)
●木質バイオマスのポテンシャルと利用技術●
小池浩一郎(木質バイオマス利用研究会)
バイオマスの一次エネシェアはEUのスエ-デン20%,フィンランド20%,オ-ストリア12%である.前2国の森林面積は日本とほぼ同じ,ha成長量は日本がやや高いが,日本のエネ利用率は零に近い.
[伐採法比較]:北欧はCut to length式=定尺丸太切出し・残材を林地置き/日本は全木集材=林外運び出し後枝払い(プロセッサ導入).
[燃料形]木粉/木チップ(湿・乾)/ペレット・プリケット.木粉は微粉炭代替だが,嵩高く直近接必要;チップは今主役(200kmまで輸送);ペレットは◎高密度=輸送コスト低下,◎燃料供給系小型化,◎制御容易,△安くない.
[発電規模]:500-200kWボイラが公共施設で採用.民生用ではボイラ兼用温風ヒ-タが出ている.
Lahti市の[混焼]:微粉炭火力CHPで.微粉炭バ-ナ上部吹込みで低NOx化も.
Vaxjo市の[混焼]:重油ボイラとの併焼から始めて2/3をバイオ化し,1997年に100%バイオ化した.不要となる元の施設が石炭混焼化のように高価でないことも成功の一因.[IGCC]Borasでは蒸気タ-ビンの切替えを準備中.スエ-デンTPS社が流動層クラッキングでガス化,ヨ-クシャで初運転中.
[研究方向比較]:北欧はチップ化で民生用進出,日本は高度変換ヘシフトし過ぎたのでは?
コメント:北欧伐採方式の取入れの可否・限度は未だ明確ではない/sano.
●わが国におけるバイオマス資源量とエネルギー変換技術●
坂志朗(バイオマス利用研究会)
日本のバイオマス賦存量=40億t弱.発生量;利用可能量は,1.3億;0.12億t/年(主力は森林)であり,未利用廃棄物量;利用可能量は,2.4億;0.65億t/年(主力は林廃・畜廃,次いで市ごみ)と多い.
[メタノ-ル変換]:リグノセルロ-ス系(C4.2H5.9O2.7)を微粉砕,800-1000℃で部分酸化でガス化(冷ガス効率→75%),ガス精製・改質調製し,350℃,4〜8MPaで合成(メタノ-ルエネ>50%)とする.
[メタノ-ル新用途]:バイオを超臨界メタノ-ル処理し,セルロ-ス→メチルグルコシド化;リグニンを低分子化して全バイオ可溶化に成功した.菜種油のメチル化による軽油化はアルカリ触媒を使っていたが,超臨界では無触媒でエステル化可能.
[硫酸で糖化]:ARKENOL社が濃硫酸・40℃で糖化後,発酵→エタノ-ルを得た.イオン交換樹脂で硫酸回収が難航.
[超臨界水処理]:硫酸を使わず、超臨界水0.12秒で処理すると高収率(〜70%)で発酵性糖が得られる.0.43秒では脱水が進行し糖収率が減退(→30%)する.
コメント:超臨界メタノールの用途拡大に注目/sano.
●バイオエネルギーの導入に向けての検討状況●
松村幸彦(日エネ バイオマス部会)
バイオマスの導入に向けて「小規模でも高効率な技術の開発」and/or「安価な収集システムの確立」が必要であること、また,国内バイオ資源には限界があ,2010年以降は海外バイオ資源を使う必要がある.
NEFの調査値では,国内バイオ資源は一次エネ数%量をまかなうに足りる.ただし,★コスト高,★集荷困難,★小規模非効率,★需要未開拓,が指摘された.そこでビジョンWGを設立し,5種類の資源(木質、畜産廃棄物、農業残渣、都市廃棄物、エネルギー作物)を検討した.結果は(1)昨年夏に日エネ学会で発表,(2)2002.5〜6月号に掲載予定である.概況:
<木質>全木集材→(土場で丸太加工時に)末木枝条と間伐材をチップ化→(18tトラック輸送)→発電.平地林で60km範囲を収集可能、10万乾t得られ、\22/kWhと試算.日本で候補地点は33所.
<畜産廃棄物>糞が64Mt(=約14Mt乾).メタン発酵ガスとして天然ガス供給量70MTOEの3%相当.
<農業残渣>稲ワラ=960万t/年カントリエレベータへ集めると,★輸送性が悪く,3km範囲(圧縮比重=0.1)、エネルギー量的には国内発電量の0.37%に相当.
<都市廃棄物>厨芥を検討.分別後、トラック回収-メタン発酵→発電と、Disposer-下水-メタン発酵→発電を試算.いずれも0.7%ほどのエネルギーシェアになる.
<エネルギ-作物>サトウキビ50t/ha/年など高収.ただし日本でなく熱帯で(→次世代課題?).
[高効率化]:輸送性が悪いため発電小規模(数t/日)となり、発電効率が下がる.作図すると,MW級で漸く発電率は20%に達し、課題は(1)小規模高効率技術開発か、(2)安価輸送性改善か、があることが判る.
[wetバイオマスの利用]: メタン発酵しかないが、やや濃厚なものは超臨界水分解が登場する.
コメント:メタン発酵では半分が残渣有機物になり、しかも堆肥化が需要飽和なので、他の打開策を検討する必要がある./sano
●バイオエネルギー利用による循環型社会の構築●
堤敦司(化工エネルギー部会)
陸上バイオマスは現存量610GtC, 光合成量=110Gt/年,
呼吸損失が半分で純生産量=55GtC/年(→寿命11年).したがって放置→CO2へ戻らぬうちにエネ利用する(=化石代替)のが賢明である.
[21世紀シナリオ]:ベ-スケ-ス(成行き任せ)では、21世紀末へ向けて石炭使用量が激増し、地球環境は破局に到る.化石使用しつつ破局を避けるには、21世紀中葉から大規模CO2回収処分(→地中、海中)が必然である.バイオマス利用はその化石使用を減らす有力な選択肢になる.
需要予測では、CO2回収できない自動車燃料は水素にならざるを得ない.
[バイオマス賦存量]:陸上バイオマス蓄積は829Gt,
生産量は54Gt/年.大部分は森林である.バイオマスを地球環境保全に役立てるには、(1)エネ資源としてかつようし化石代替する.,or
(2)バイオマスを化石かして炭素貯蔵する;しかない.
[バイオマスのCHO組成の意義]: H/C, O/C,
CHO値, 発熱量などの相関を調べて、バイオマス石炭などの変遷を解析.
コメント:需要端でCO2排出問題を避けるには、水素使用限定でなく、バイオメタノール使用が選択できる(石炭メタノールでは非sustainableだが)/sano.
−−−fin.
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