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会長:請川 孝治
独立行政法人 産業技術総合研究所     
「今、我々は何をなすべきか、何ができるのか」



 (社)日本エネルギー学会は、大正10年(1921年)に燃料懇話会として設立され、今日まで88年の伝統の中で、エネルギー分野における日本の草分け的存在としてその役割を果たしてきました。
 その活動は関東地域に留まらず、昭和17年(1942年)には大阪支部(現・関西支部)を、平成2年(1990年)には西部支部を、平成4年(1992年)には北海道支部を開設し、北から南まで日本全国にその活動の幅を広げてきました。その間、平成3年(1991年)に、当時の(社)燃料協会から現在の(社)日本エネルギー学会へと改組しました。これは単なる名称の変更ではなく、主に石炭を対象としてきた燃料協会から広く国民全体が必要とするエネルギー全般を扱う日本エネルギー学会へと転換を目指したものでした。
  当時すでに、「エネルギー」は単に学者や技術者・研究者の仕事の対象としてのみでなく、国民の「日常」生活に深く関わる重要な課題となってきていました。地球環境問題はエネルギーの裏返しであり、現在もエネルギー問題は最も重要な課題の一つです。
 このような時代の変化を受けて、当学会の活動も省エネルギー対策など国民の生活を支えるエネルギー問題を扱う事になり、生活部会や省エネルギー部会、エネルギー学部会等が設立されました。
 さて、当学会は、現在、2つの大きな問題を抱えていると考えております。その一つは、平成20年12月から始まった公益法人制度改革への適切な対応、二つ目は、学会の活性化、です。前者に関しては、既に昨年から「新法人対策WG」を設置し、学会活動の自由度、財政負担の大きさ等を比較検討し、適切な決定をすべく準備をしているところです。
 後者に関しては、学会の在り方に係る問題であり、会員の皆様とともに十分議論することが大切と考えております。平成3年に日本エネルギー学会に生まれ変わった時の夢・理想は、「日本のエネルギーに関して最先端の研究や技術がわかる、そんな学会にしよう」ということでした。面白い技術情報、研究シ−ズとそれを持った人がいるから、多くの人が集まるのです。特に人が重要です。
 会員が活動したくなるような学会にしなくてはならないと思います。部会活動の活性化が重要な「キ−」です。また、タイムリ−に同志が集まって時代の変化に対応したホットな話題を議論し、大会等で自分たちの意見を世に問うことができるような学会になればと考えております。そのためには、もっと多くの大学の先生方や企業の現場の研究者・技術者の参加が必要です。学会の価値は、技術シ−ズや技術情報を持っている人が如何に多く集まってくるかです。
 世界的な不況は、我が国産業界にも大きな影響を及ぼし、多難な時代ではありますが、会員とともにこの時代を乗り切り、活発な議論ができる明るい日本エネルギー学会を目指すことを約束してご挨拶とさせて頂きます。今後とも、ご指導、ご鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます。